まず米、そして野菜

最初は離乳食の記録、途中からは読書の記録。

2018-01-01から1年間の記事一覧

君が離れていくまでは。「シロナガスクジラ」加藤 秀弘 著、大片 忠明 絵/「もしもしおかあさん」久保 喬 著、いもと ようこ 絵

その日、コハシは不安定だった。ちょっとしたことで怒っては泣き、悲しんでは泣く。疲れていたのかもしれないし、何かのできごとがあったのかもしれない。家に帰ってきてから、しばらく一緒に遊んで、最近楽しみにしている妖怪ウォッチ シャドウサイドのアニ…

ミクロネシアの薫風。「ぶたぶたくんのおかいもの」土方久功 著

まず、表紙を見てほしいわけです。だだ漏れる味わいを見てほしい。リアルな顔とデフォルメされた胴体がアンバランスな豚を、大胆なんだか弱々しいんだか分からないヘロヘロの題字を見てほしい。買い物かごの中のほがらかな人面の物体(パンです。「かおつき…

怖いオオカミと、図鑑のティラノサウルスについて。 「おまえうまそうだな」「きみはほんとうにステキだね」宮西達也 著

前回の恐竜図鑑の続き。 コハシは、図鑑を読んだり動画を見たりしているうちに、肉食恐竜と草食恐竜を見分けられるようになった。見分けが付くと楽しいよね。恐竜図鑑を見ていても「これは肉食、これは草食」と口に出して、「合ってる?」と大人に確かめては…

恐竜図鑑つれづれ。「講談社の動く図鑑 MOVE 恐竜」・「学研の図鑑 LIVE 恐竜」

私の実家はお年玉に図書カードを用意する。現金よりも、ピーターラビットのカードのほうがかわいいからだ。コハシも毎年図書カードをもらっている。今までは使わずにとっておいたけれど、今年、初めて使うことにした。数年分のお年玉を全部まとめて財布に突…

もっと振り回されたかった。「アル どこにいるの?」バイロン・バートン 著

ポップな絵柄とカラフルな色彩の絵本。犬の「アル」が迷子になってから、飼い主の男の子に再会するまでの顛末が、言葉少なく描かれています。童話館ぶっくくらぶでは1〜2歳向けに配本されているとか。明るく、楽しい絵本です。 だから今からここに書くことは…

鬼六の大工が、ヴィンランド・サガのクヌートの敵方だった、というお話。「だいくとおにろく」松居 直 再話、赤羽 末吉 絵

記事がだらだらと長くなってしまったので先に結論を書いておくと、民話『大工と鬼六』の元ネタの主人公は聖王オーラヴ2世で、クヌート大王(『ヴィンランド・サガ』のクヌート)率いる侵略軍に王座を奪われたノルウェー王だった、という話です。ヴィンランド…

写真のコアラはコアラっぽくない。「どうぶつえん  ポプラ社のどうぶつずかん (4)」大高成元 写真

この本は、数年前、タカハシの実家への帰省中に、近所の古本屋さんに行って買ってきたものだ。 タカハシ家には絵本がない。そりゃそうだ、大人ばかりの家に絵本があるほうが稀だ。そのことを、すっかり忘れて、持っていくのを忘れてしまった。それで買いに行…

1000000000000匹の猫のバトルロワイヤル。「100まんびきのねこ」ワンダ・ガアグ 著、石井桃子 訳

前回の更新からずいぶん間が空きました。それというのもコハシの保育園が絵本の貸出を始め、急に読む絵本の種類が増えたからです。読んでいる。凄い勢いで読んでいる。そして記録がちーとも追いつかない。しかたない。しかたないんだ。 最近のコハシは物語を…