まず米、そして野菜

最初は離乳食の記録、途中からは読書の記録。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

足取りのたどたどしさ。「こりゃまてまて」 中脇初枝 著、酒井駒子 絵

読み終わるとすぐ「もっかい読んで!」とリクエストされる絵本だ。つい昨日も続けて3回読まされた。酒井駒子さんの描く少し掠れた線がたまらない。ふよふよした髪の毛。何かに夢中になったときの少しとがった口元。体の割に大きい、アンバランスなあたま。説…

グラフィカル貨物の疾走。「はしれ! かもつたちのぎょうれつ」ドナルド・クリューズ著

JR武蔵野線で電車を待っているとき、目の前を貨物列車が通り過ぎた。見慣れた通勤電車とは明らかに違う、埃っぽい鈍色。延々と連なる車両。金属音を響かせて、たっぷり時間をかけて通り過ぎる威容に、コハシはノックダウンされた。「今のは貨物列車っていう…

「ムジカ・ピッコリーノ 第4期」(NHK 2016年4月~8月放送)

8/19に最終回の20話目が放送された。ああ、終わっちゃった。いつかまた、メロトロン号の人々と、できればピッコリーノ号の面々にも、新しいエピソードで会いたいな。ゴンドリーさんがユーフォニウムのモンストロに出会えなかったのは、5期への布石だと思いた…

タイポグラフィと、文字を持たない読者。 「るるるるる」五味太郎 著

この本に出てくる文字は、「る」と「ぐ」と「れ」の3種類だけだ。五味太郎さんの味のある書き文字ではなく、すっきりとしたフォント(ゴシック体?)が使われている。プロペラ機の後ろに伸びる「る る る る る」の文字列は、エンジン音を表しているのだろう…

子供から鉄道マニアまで。 「やこうれっしゃ」西村繁男 著

コハシが触れた初めての字のない絵本だ。字がないからといって易しい内容ではない。福音館の絵本は裏表紙に対象年齢が書いてあるが、この本は「読んであげるなら4歳から、自分で読むなら小学低学年から」と、なかなかの難易度だ。 文があれば、物語は一つの…

この本は私が独り占めする。 「Eric Carle's ABC 」エリック・カール 著

ふらっと立ち寄ったお店で売っていて一目惚れした。一辺の長さが20cmもない、小ぶりな絵本だ。表紙は厚みがあって、なんだかぷくぷくしている。作者は「はらぺこあおむし」でおなじみの、俺たちの! エリック・カール。「A」は「ants」、「B」は「bird」、「…

問答無用の楽しさ。 「はらぺこあおむし」エリック・カール 著

コハシが産まれて間もないころ、あおむしの人形とボードブックがセットになったものを頂いた。「はらぺこあおむし」は自分でも買うつもりだったけれど、小さいボードブックのタイプと普通のハードカバーのタイプとで迷ってしまい、いつまでも買えなそうだっ…

喜ぶかと思ったんだけど。 「アナと雪の女王」(映画 2013年)

今週のお題「映画の夏」 はてなブログのお題企画から、雪景色が涼しげなこの映画の話でも、ひとつ。 公開時からずっと見たかったこの映画は、コハシが2歳になってからようやく見ることができた。コハシはこの映画の主題歌を保育園で覚えてきて、家でも1人で…

はじめての、の、一歩先。 「たのしいいちにち(はじめてのこぐまちゃん)」若山憲 著

前の記事の「どうぶつ」、「じどうしゃ」とこの本とを合わせた3冊で、「はじめてのこぐまちゃんシリーズ」なのだそうだ。対象年齢は「0歳から2歳ごろまで」。その中でもこの本は、いくつかの言葉や時間の流れを理解できるようになった人に向けてつくられてい…

配色の妙。 「じどうしゃ(はじめてのこぐまちゃん)」若山憲 著

前の記事の「どうぶつ」と同じシリーズの本。コハシが初めて触れることになった乗り物絵本だ。いや、2冊目だったかな。3冊目だったかな。まあとにかくそれくらい初期だ。 普段の様子から、電車や大型車に興味があることは分かっていたけれど、乗り物の本に対…

ぞうの2倍の大きさのどうぶつ。 「どうぶつ(はじめてのこぐまちゃん)」若山憲 著

手のひらサイズの厚紙絵本。読み始めたのはコハシが1歳になったころだったか。最初からいい反応をしていたので、かばんに入れて持ち運ぶ定番の1冊になった。くっきりした輪郭線でシンプルに描かれた動物が1ページに一つづつ出てくる。本文には「ひよこ」「う…

一緒に読んでもらいたい。 「ぐるんぱのようちえん」 西内 ミナミ 著、堀内 誠一 絵

小さいときに大好きだった絵本がまだ読まれているのは嬉しい。この本は、背表紙に「読んであげるなら4才~自分で読むなら小学校初級向き」とあるとおり、少し文字が多い。コハシはまだ興味が湧かないようだ。読み聞かせたところでろくに見ない。それでもいい…

ものまね玉砕。 「じゃあじゃあびりびり」松井紀子 著

自分が0歳児のころどんな本を喜んでいたのか全く覚えていないので(そりゃそうか)、絵本選びはクチコミ頼りだ。この本は「あかちゃんのファーストブックに最適です」「うちの子も楽しんで読んでいます」とやたらと評判がいいので買ってみた。どこの書店の絵…

解せぬ。 「しましまぐるぐる」柏原晃夫 著

背表紙の解説によると、この本は生後6カ月くらいから楽しめるように作られているらしい。丈夫なボードブック(厚紙)仕様で、はっきりした色使いで「しましま」と「ぐるぐる」の絵が交互に描かれている。 コハシが0歳児のころは、指でしまをなぞりながら「し…

探したけれど見つからないので。

まだコハシが産まれたてで、炊飯器みたいな音を立てていたとき、母が「あなたが好きそうなものを見つけたわよ」と、読書記録を付けるノートをくれた。「この子に本を読み聞かせるようになったら書いてみたら?」というので、それはいい、とコハシの手が届か…