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まず米、そして野菜

最初は離乳食の記録、途中からは読書の記録。

動物園で読んだ動物の絵本。「くまさん くまさん なに みてるの?」ビル・マーチン著、エリック・カール絵

私たちが円山動物園で遊んだ日、札幌はすっきりしない天気で、じめじめしていた。円山動物園は、雪深い冬に備えてか屋内展示場がとても充実していて、建物の中から楽しめる展示が多い。雨から逃れて入ったレッサーパンダの屋内施設は、高山の環境を再現するために寒いくらいに冷房が効いていて、一角には一休みにお誂え向きな小上がりのようなスペースがあった。暑さに疲れた私は、ほうと一息ついて腰を落ち着けた。
天井近くに張り巡らされた渡り木の上では、一頭のレッサーパンダが丸まって眠っていた。コハシは見上げるのに首を伸ばしすぎて、止まりかけのコマのようにくるくるよろよろ回転した。

小上がりには小さな本棚があった。コハシはひとしきりくるくる回ると、本棚の中から絵本を数冊引っ張り出し、「さいしょ、これね」と熊の表紙の絵本を押し付けてきた。数冊読ませるのが前提の頼み方が恐ろしい。なんだその態度は。くるくる回ってないでちょっとここに座りなさい。

この絵本は「くまさん、なにみてるの」「あかいとりをみてるの」から始まって、赤い鳥がアヒルを見て、アヒルがカエルを見て、という具合に次々と動物が出てくる。最後はなぜか「おかあさん」が締める。唐突でびっくりする。暑さでまぼろしでも見たのかと後日確認したら、英語版、ボードブック版それぞれに結末が違うことが分かった。それはそれでまた謎だ。

コハシは、本を読み始めてからは私の膝の上に座って絵本にかじりついていた。動物園という場所も手伝ってか、動物の絵が出てくるだけで面白がっている。絵を指差して、「うま!」「ひつじ!」と声を上げた。絵本を読んでいる最中も、読み終わっても、頭上のレッサーパンダは丸まったままぴくりとも動かなかった。

くまさん くまさん なに みてるの? (エリック・カールの絵本)

くまさん くまさん なに みてるの? (エリック・カールの絵本)